屋根のリフォームのタイミングと施工別の費用

屋根のリフォームを考えるタイミングと言われてイメージするのは「雨漏りがする時」と答える方が多いかもしれません。しかし、雨漏りがしていなくても耐用年数をとっくに過ぎてしまっている可能性があります。屋根が弱ると見た目が良くないばかりか物理的な危険も伴います。屋根のリフォームのポイントをご紹介します。

屋根の寿命は何年?

屋根の寿命は素材によって異なります。屋根は部位別でいうと外から見える屋根部分、その下に被せられた防水シート、さらにその下の土台である野地板の3つに分けることができます。

一番上の屋根部分に関しては、現在の日本でよく使われるタイプだとスレート屋根、アスファルトシングル、ガルバリウム鋼板、セメント系瓦があります。一昔前はトタン屋根も多く、地方だと今でも日本瓦を見ることはありますが、相当少なくなりました。

スレート屋根:15〜25年

アスファルトシングル:20〜30年

ガルバリウム鋼板:20〜30年

セメント系瓦:30〜40年

上記が耐用年数です。この中でもスレート屋根とセメント系瓦は、状態に応じて随時リフォームをしていかないといけない可能性が高いタイプです。だいたい耐用年数の半分くらいでどのような状態か確認した方がいいでしょう。 アスファルトシングルとガルバリウム鋼板は強度は強いので、耐用年数=メンテナンス時期と考えれば良いでしょう。

代表的な施工方法と予算

屋根のリフォームには3つの代表的な施工方法があります。

一つ目は屋根塗装です。これは劣化している部分の塗装の塗り直しを行う施工方法で、費用的には最も安く上がります。予算が使用する塗料のタイプによって変わり、一缶あたりの料金換算になる場合が多いです。また、高い塗料ほど屋根の耐用年数も上がる傾向にあり、1缶あたり5000〜100,000円とかなり幅があります。

注意点としては、場合によっては塗り替えの頻度が増え、結果他の施工方法よりも高額になるケースがあること、下の野地板が損傷している場合は雨漏り等の解決にならないことです。

二つ目は屋根葺き替え工事です。これは屋根材とその下の防水シートごと屋根を交換する施工方法になります。屋根だけ新築状態にするため強度の面でも見た目の面でも一番良いですが、その分高い施工方法になり、工事期間も長くなります。150〜200万程度の費用が目安です。

三つ目はカバー工法です。これは既存の屋根の上に新しい屋根をかぶせるタイプの施工方法で、屋根葺き替え工事に比べると費用が安上がりです。費用としては50〜150万円程度見ておけば良いでしょう。元々の屋根のタイプによっては無理な場合があります。

スレート屋根の場合は特に注意

自宅の屋根がスレート屋根の場合は、新築して5〜10年したら一度様子を見た方が良いでしょう。劣化が少ないうちにメンテナンスをすれば屋根塗装で済ませられ工事費用も抑えられる可能性があります。大規模修繕=屋根葺き替えもしくはカバー工法ということになるので、高額になります。